Tumar Art Group
遊牧の羊毛を、女性職人の靴とスリッパに変える
課題
キルギスの遊牧文化で、フェルトは家であり、床であり、暮らしの道具そのものでした。 ソビエトの時代を経て、その手仕事は日常から遠ざかりつつありました。 羊はいるのに、羊毛が価値になる道が細っていたのです。
アイデア
1990年代の終わり、マカショワたち家族がビシュケクで始めたTumar Art Groupは、遊牧の素材と技を現代の工房に移しました。 地元の羊飼いたちの網から羊毛を仕入れ、女性が多くを占める職人たちが、フェルトの靴やスリッパ、雑貨に仕立てます。 伝統の複製ではなく、海外ブランドの製造も担える品質と生産体制が武器です。 米国のスリッパブランドには、年1万6千足を納めたと報じられています。
結果
製品はアメリカやドイツ、日本などへ輸出され、キルギスのフェルトが世界の足元に届いています(各種報道)。 素材の裏側は、約1,500の家族経営の羊農場のネットワークが支えていると伝えられます。
リサーチの視点
伝統工芸の再興は、素朴さの演出ではなく、生産の近代化で決まることがあります。 Tumarは遊牧の技に品質管理と輸出の体制を与え、文化を「作れる産業」に戻しました。 伝統の技を生業に戻す型の、中央アジアの実例として収録しました。
- MODEL
- 伝統の技を生業に戻す
- THEME
- インクルーシブ / ソーシャルグッド
- SOURCE
- tumar.com ↗
- 最終確認
- 2026.08.05