土佐の森・救援隊
間伐材を地域通貨で買い取り、山に還す
課題
高知の山は、戦後に植えられた人工林が手入れを待ったまま放置されていました。 林業は大型機械と補助金の世界になり、山主自身や住民の出る幕がなくなっていました。 山仕事が「専門業者のもの」になったことが、山と暮らしを切り離していました。
アイデア
2003年に設立されたNPO法人土佐の森・救援隊は、素人でも参加できる小さな林業、のちに「自伐型林業」と呼ばれる方式を広めました。 10年に一度、2割ほどを間引く多間伐の施業なら、軽トラとチェーンソーで始められます。 搬出した間伐材や林地残材は地域通貨「モリ券」で買い取られ、券は地場の店で使えます。 山の手入れの対価が、そのまま地域の商店で回る設計です。
結果
この「土佐の森方式」は各地の実践者の参照点となり、2014年には理事長を務めた中嶋健造が自伐型林業推進協会を設立、全国展開の運動につながりました。 地域通貨で残材を買い取る「木の駅」の取り組みも、2013年時点で本州・四国の23地域に広がっています(学術誌)。
リサーチの視点
山の再生は、大きな投資より、参加の敷居で決まることがあります。 土佐の森・救援隊は林業を住民の副業サイズに刻み直し、対価を地域通貨にして地元に留めました。 規模ではなく敷居をデザインした実例として収録しました。
- MODEL
- 払い方を変える
- THEME
- 持続可能 / インクルーシブ
- SOURCE
- npo-homepage.go.jp ↗
- 最終確認
- 2026.08.05