Sanergy
トイレの排泄物を、肥料に変えて売る
課題
ナイロビの非計画居住区では、下水道のない暮らしが当たり前です。 共用トイレさえ足りず、衛生の欠如は病気と隣り合わせの日常を生んでいます。 急速に密に育った都市に、いまから下水管を通すことは現実的ではありませんでした。
アイデア
MITの学生チームが始めたSanergyは、下水道を待たずに衛生を届ける道を選びました。 小さな「Fresh Life」トイレを地域の起業家が運営し、排泄物はカートリッジごと回収されます。 集めた廃棄物は工場で有機肥料や、黒水虻を使った昆虫タンパク質の飼料へ加工され、農家に売られます。 トイレの運営は商売になり、廃棄物は農業の資源になる。 インフラを「管」ではなく「商いの連なり」として組んだ設計です。
結果
公式サイトによれば、1日27万人がFresh Lifeのトイレを使い、年間2万トンの廃棄物が安全に処理されています。 肥料や飼料を使う農場は8,000を数え、事業はケニアの複数の都市に広がりました。
リサーチの視点
インフラの不在は、埋めるべき穴ではなく、設計し直せる余白でもあります。 Sanergyは衛生の問題を廃棄物の供給網に読み替え、トイレから農場までを一本の商流にしました。 下水道という前提を外して組み直した実例として収録しました。
- MODEL
- ごみを製品に変える
- THEME
- 持続可能 / ソーシャルグッド
- SOURCE
- sanergy.com ↗
- 最終確認
- 2026.08.05