恋する豚研究所
豚肉加工の現場を、障がいのある人の働く場にする
課題
福祉作業所の工賃は、雇用契約のないB型で月2万円あまり。仕事はあっても、暮らしを立てる収入には届きません。 「福祉の商品だから」と応援で買ってもらう構図は、値段からも品質からも本気を遠ざけてきました。
アイデア
千葉・香取の社会福祉法人福祉楽団は2012年、雇用契約と最低賃金を保障するA型事業所として恋する豚研究所を立ち上げました。 銘柄豚「恋する豚」を育て、ハムやしゃぶしゃぶ用の肉に加工し、工場に併設した食堂で供します。 建物は建築家ユニットのアトリエ・ワンが設計し、ロゴにもパッケージにも「福祉」の文字はありません。 おいしいから買う。その当たり前の理由で選ばれることが、この事業の設計思想です。
結果
工場と食堂は地域の食の拠点として続き、商品は取扱店を通じて県外にも届いています。 アトリエ・ワン設計の建物は千葉県建築文化賞の優秀賞を受けました。 福祉と商いの間にあった段差が、ここでは品質で埋められています。
リサーチの視点
「福祉だから応援して」と頼んだ瞬間、商品は同情の値段になります。 恋する豚研究所は福祉の看板をあえて掲げず、味とデザインの土俵で選ばれることで、働く人の対価を守りました。 言わないことを選んだブランディングの実例として収録しました。
- MODEL
- 働く場をつくる
- THEME
- インクルーシブ / ソーシャルグッド
- SOURCE
- koisurubuta.com ↗
- 最終確認
- 2026.08.05