インド2018–

Craste

野焼きされる稲わらを、建材に変える

課題

インドでは、収穫のあとに残る稲わらなどの残渣が、毎年およそ1億トン焼かれています。 野焼きの煙は都市の大気を覆い、モンスーン後の北部では呼吸を蝕む季節が続きます。 農家に悪意があるわけではありません。次の作付けまでに畑を空ける方法として、燃やすことが最も安いのです。 「燃やすな」と言うだけでは、何も変わりません。

アイデア

Crasteは、稲わらに「売る」という出口をつくりました。 農家から残渣を買い取り、パルプ化して建材パネルや紙の包装材に変えます。 パネルはホルムアルデヒドを加えないNAFグレード。買い取りは農家の収入を4割増やすと同社は説明します。 燃やすしかなかったものが、収入源に変わる。 野焼きを禁じるのではなく、燃やす理由のほうを消しにいく設計です。

結果

公式サイトにはIKEAやネスレといった企業の名が並び、包装材はコロナビールの梱包に採用されました。 これまでに生産した製品は10万点を超えると同社は公表しています。 農業残渣は廃棄物から原料へ、農家の負担は副収入へと置き換わりつつあります。

リサーチの視点

野焼きは環境問題である前に、農家にとっての経済合理の帰結です。 Crasteは説得や規制ではなく、買い取りという出口で合理の向きを変えました。 「正しさ」を説くのではなく「割に合う」を設計する事例として収録しました。

MODEL
農家や漁師から買い取る
THEME
持続可能 / ソーシャルグッド
SOURCE
craste.co ↗
最終確認
2026.08.01

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