Astroscale
宇宙ごみを捕まえ、軌道の外へ連れ出す
課題
地球の軌道には、追跡されているだけでおよそ4万個の物体が回っています。 稼働中の衛星は1万機ほど。残りは使い終えた衛星やロケットの破片です。 秒速数kmで飛ぶ破片は衛星に致命傷を与えますが、その片づけは長く誰の仕事でもありませんでした。
アイデア
2013年、岡田光信が創業したAstroscaleは、「軌道上サービス」という市場を自らつくりにいきました。 使い終えた衛星の除去、漂うデブリの捕獲、衛星の点検や寿命延長。後始末と手入れを、有償のサービスとして設計します。 2024年の実証機ADRAS-Jは軌道上の大型デブリに接近し、世界で初めてその姿を間近に撮影しました。 掃除の前に、まず対象をよく見る。診断から始める医療のような組み立てです。
結果
JAXAのデブリ除去実証の第2段階を約132億円で契約し、英国宇宙庁や欧州の衛星事業者との契約も重ねています。 2024年には東京証券取引所グロース市場に上場しました。 「軌道の後始末」は、構想から10年あまりで、値段のつく仕事になりつつあります。
リサーチの視点
共有地の手入れは、責任の所在が曖昧なまま放置されがちです。 Astroscaleは規制が整うのを待たず、後始末を商いとして先に立ち上げ、市場の側から秩序を引き寄せています。 守ることを商いにする型の、宇宙での実例として収録しました。
- MODEL
- 守ることを商いにする
- THEME
- 持続可能 / ソーシャルグッド
- SOURCE
- astroscale.com ↗
- 最終確認
- 2026.08.05